ColabではじめるPython #02

四則演算は算数と同じ。

簡単なPythonプログラミングをやってみます。まずはColabにアクセスしましょう。なお、Colabの使い方は「ColabではじめるPython #01」を参照してください。ログインして、メインメニューの[ファイル]から[Python 3 の新しいノートブック]を選びます。

以下のように、加算・減算などの四則演算ができることがわかります。「+, -」などを代数演算子といいます。なお、除算は「/」を使いますが、小数点以下を切り捨てたい場合は「//」、剰余(あまり)を出したい場合は「%」を使います。

四則演算の計算の優先順位を確認しておきます。といいつつ、算数と同じです。加算・減算よりも乗算・除算が優先され、下記の「四則演算の優先順位1」のような計算結果になります。また、括弧でくくられた部分が優先され、下記の「四則演算の優先順位2」のような計算結果になります。

変数と関数。

これまでの四則演算で記述していた「10」や「3」などは静的(Static)な値であり、これを定数(constant)といます。一方で、プログラミングでは動的(Dynamic)な値を計算することができ、その値を変数(Variable)といいます。

以下の例でいうと、xやyが変数です。また「x = 10、x = ‘Hello, ‘」のように変数に値を入れることを代入といい、「=」を代入演算子といいます。変数に数値を代入して加算すると数値を加算した結果が、変数に文字列を代入して加算すると文字列を連結した結果が、それぞれ得られます。

ちなみに print (X)は、入力値Xの内容を出力するという関数です。関数とは、与えられた入力値で固有の処理を行い、その結果の出力値を返すプログラムのことです。与えられた入力値を引数、返された出力値を戻り値といいます。この場合の引数は「x + y」で、戻り値は「13」や「Hello, World!」です。また、print()関数のようにあらかじめ用意されているものもありますが、自分で任意に作ることもできます。あらかじめ用意された関数を集めたものを関数ライブラリといいます。

オブジェクトとクラス。

Pythonはオブジェクト指向のプログラミング言語です。オブジェクト指向プログラミングは、プログラムを処理手順手続き(Procedure)ではなく、モノオブジェクト(Object)とみなし、それぞれのオブジェクトに役割をもたせて分業するスタイルのプログラミング手法です。一方で、処理手順をもとにしたプログラミング手法を手続き型プログラミングといいます。

オブジェクトは、変数と関数から構成されます。クルマでたとえると、「エンジン・ハンドル・タイヤ」などが変数で、「エンジンを起動する・ハンドルの操作に合わせてタイヤを動かす」などが関数にあたります。

また、同じクルマを量産するためには設計図が必要ですが、オブジェクト指向プログラミングではその設計図をクラス(Class)といいます。そのクラスをもとに生成された各オブジェクトをインスタンス(Instance)といいます。また、クラスで定義された関数をメソッド(Method)といいます。

これらの概念や言葉はピンとこないかもしれません。また「Colab ではじめるPython」では深くは扱いません。しかしながら、Pythonプログラミングを進める上では必須のものになりますので、頭の片隅に入れておいてもらえればと思います。

次回は、リスト・タプル・辞書というデータ構造の概念について簡単に触れていきます。