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	<title>Nudge Theory &#8211; uxmeetsdata.com</title>
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	<description>UXとデータによる価値創発メディア</description>
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	<item>
		<title>仕掛学って？</title>
		<link>https://uxmeetsdata.com/shikakeology/</link>
				<pubDate>Thu, 21 Mar 2019 11:03:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Atsushi Sugawa]]></dc:creator>
		<category><![CDATA[UX]]></category>
		<category><![CDATA[Behavior Design]]></category>
		<category><![CDATA[Behavior Design]]></category>
		<category><![CDATA[Nudge Theory]]></category>
		<category><![CDATA[Shikakeology]]></category>

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				<description><![CDATA[ついしたくなる。 日常生活の中で、ある行動を「ついしたくなる」あるいは「ついしていた」という経験は誰しもあると...<p class="more-link"><a href="https://uxmeetsdata.com/shikakeology/" class="themebutton3">Read More</a></p>]]></description>
								<content:encoded><![CDATA[<h2><strong>ついしたくなる。</strong></h2>



<p>日常生活の中で、ある行動を「<strong>ついしたくなる</strong>」あるいは「<strong>ついしていた</strong>」という経験は誰しもあると思いますが、それが誰かの「<strong>仕掛け</strong>」によって意図的に引き起こされているとしたらどうでしょうか。</p>



<p>「<strong>した方がよい</strong>」とわかっていることでも、なかなかできないことはたくさんあります。例えば、オフィスの書類は整理整頓されていたほうがよいに決まっていますし、部屋も綺麗に片付いていたほうがよいに決まっています。一方で、「した方がよい」と頭でわかっていても、<strong>それを指示や強制されると、素直に従おうという気持ちになれない</strong>こともあります。</p>



<p>その「した方がよい」行動を、指示や強制ではなく「<strong>ついしたくなる</strong>」状態を意図的に作り出すことで誘引できれば、身の回りのさまざまな問題が解決される可能性があります。そのような問題解決の手法が「<strong>仕掛け</strong>」であり、それを研究する学問として大阪大学の松村真宏教授により提唱されたのが<strong>仕掛学（Shikakeology）</strong>です。詳しく知りたい方は、松村教授の著書「<a rel="noreferrer noopener" aria-label="仕掛学―人を動かすアイデアのつくり方 (新しいタブで開く)" href="https://www.amazon.co.jp/dp/B01M0G5QEW/" target="_blank">仕掛学―人を動かすアイデアのつくり方</a>」を一読いただければと思いますので、ここでは簡単に紹介します。</p>



<p>オフィスの書類を整理整頓するという問題について考えてみます。「整理整頓」と書かれた張り紙を見たことがある人は多いと思いますが、それにほとんど効果はないこともまた、多くの人が経験済みのことでしょう。一方で下の図のように、書類ボックスの背表紙に斜線を引くと、なんとなく順番通りに並べようという気持ちが働くのではないでしょうか。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter is-resized"><img src="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_shikake_a-e1555132010654.jpg" alt="" class="wp-image-4261" width="480" height="240" srcset="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_shikake_a-e1555132010654.jpg 719w, https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_shikake_a-e1555132010654-300x150.jpg 300w" sizes="(max-width: 480px) 100vw, 480px" /><figcaption>出典：MANA-Biz</figcaption></figure></div>



<p>部屋を綺麗に片付けるという問題について考えてみます。おもちゃが散らかった部屋を片付けるよう子供に指示することは、ほとんど意味がありません。こちらも下の図のように、ゴミ箱の上にバスケットゴールがあると、ついシュートしたくなり、結果的におもちゃがゴミ箱に回収されるかもしれません。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter"><img src="http://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_shikake_b.jpg" alt="" class="wp-image-4287" srcset="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_shikake_b.jpg 300w, https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_shikake_b-210x300.jpg 210w" sizes="(max-width: 300px) 100vw, 300px" /><figcaption>出典：MANA-Biz</figcaption></figure></div>



<h2><strong>三つの要件。</strong></h2>



<p>仕掛けは「<strong>行動の選択肢を増やすもの</strong>」であると、仕掛学では定義されています。新たに登場した行動の選択肢のほうが魅力的であれば自ら進んで行動を変えるでしょうし、そうでなければこれまで通り行動するだけ。<strong>もともとの行動を禁止されるわけでも、新たな行動を強要されるわけでもありません</strong>。選択は自らの意思によるものであり、ゆえに<strong>不快になることもありません</strong>。</p>



<p>その「行動の選択肢を増やすもの」である仕掛けには、<strong>公平性</strong>・<strong>誘引性</strong>・<strong>目的の二重性</strong>の三つの要件があり、それらすべてを満たすものこそが仕掛けであると、仕掛学では定義されています。</p>



<p><strong>公平性（Fairness）</strong>は、<strong>仕掛けによって誰も不利益を被らないこと</strong>で、逆に人を騙したり不快にするものは仕掛けではないことになります。</p>



<p><strong>誘引性（Attractiveness）</strong>は、<strong>行動を誘うという仕掛けの性質のこと</strong>で、逆に行動の変化を強要するものは仕掛けではないことになります。なお、仕掛けが行動の選択肢を増やすもので、かつ自らの意思で選択できることが前提となります。</p>



<p><strong>目的の二重性（Duality of purpose）</strong>は、<strong>仕掛ける側の目的（問題を解決したい）と仕掛けられる側の目的（その行動をしたい）が異なること</strong>で、逆に目的が一致するものは仕掛けではないことになります。</p>



<p>バスケットゴールの例でいうと、<strong>設置することで誰かが困るわけではなく</strong>（公平性）、<strong>子供はついおもちゃをシュートしたくなり</strong>（誘引性）、<strong>子供の目的であるシュートをして遊ぶことが、結果的に親の目的である部屋の片付けになっている</strong>（目的の二重性）ということになります。</p>



<p>また、この三つの要件のことを、それぞれの英語の頭文字をとって<strong>FAD要件</strong>と呼びます。</p>



<h2><strong>無意思的なナッジ、意思的な仕掛け。</strong></h2>



<p>「<a href="https://uxmeetsdata.com/behavior-design/">行動デザインって？</a>」でも触れたとおり、社会の多くの問題は、ヒトの行動によって引き起こされており、それを意図的に変えることができれば、多くの問題が解決されるはずです。このように、なんらかの問題解決のためにヒトの行動や習慣を変えるよう意図的に仕向ける企てのことを<strong>行動デザイン（Behavior Design）</strong><sup id="footnote_plugin_tooltip_1" class="footnote_plugin_tooltip_text" onclick="footnote_moveToAnchor('footnote_plugin_reference_1');">1)</sup><span class="footnote_tooltip" id="footnote_plugin_tooltip_text_1"><a href="https://uxmeetsdata.com/behavior-design/">行動デザインって？</a></span><script type="text/javascript">	jQuery("#footnote_plugin_tooltip_1").tooltip({		tip: "#footnote_plugin_tooltip_text_1",		tipClass: "footnote_tooltip",		effect: "fade",		fadeOutSpeed: 100,		predelay: 400,		position: "top right",		relative: true,		offset: [10, 10]	});</script>といいます。</p>



<p>行動デザインの手法には「<a href="https://uxmeetsdata.com/nudge-theory/">いまさら聞けないナッジ理論</a>」でもご紹介した<strong>ナッジ（Nudge）</strong>がありますが、仕掛けもそのひとつと言えるでしょう。ただ、ナッジが「<strong>選択者の自由意思にほとんど影響を与えることなく、それでいて合理的な判断へと導くための制御あるいは提案の枠組み</strong>」すなわち「<strong>知らぬ間に最良の選択をさせる仕組み</strong>」であるのに対し、仕掛けは「<strong>行動の選択肢を増やすもの</strong>」であり「<strong>複数の選択肢があることを認識した上で、意思をもって（仕掛ける側が期待する）選択をしてもらう仕組み</strong>」であるため、選択における意思の強さに違いがあるように思います。</p>



<p>とはいえ、<strong>与えられた選択肢が同じでも、選択の意思の強さは人により異なり</strong>ますし、結果として仕掛ける側と仕掛けられる側の双方にとって最良の選択となることを目的や成果とする点は同じなので、取り上げられる事例も共通のものが多くあります。</p>



<p>ナッジ理論の有名な事例として「トイレのハエ」があります。オランダのアムステルダムのスキポール空港にある男子トイレの小便器に描かれたハエの絵は、利用者の「標的に命中させたい」という心理を喚起することで尿の飛散を抑制し、清掃費を80%削減させたと報告されています。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter is-resized"><img src="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331.jpg" alt="" class="wp-image-3478" width="480" height="240" srcset="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331.jpg 560w, https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331-300x150.jpg 300w" sizes="(max-width: 480px) 100vw, 480px" /><figcaption>出典：Mini Post from England</figcaption></figure></div>



<p>この「標的に命中させるよう放尿する」という選択の意思の強さは、人により異なります。ただその違いによって、結果として尿の飛散が抑制されるという効果が変わるわけではありません。</p>



<p>いずれにせよ、仕掛けとナッジはともに、<strong>実際にヒトの行動を変容させ、社会問題を解決する</strong>行動デザインの手法として、世界中でさまざまな問題解決のアイデアを創発し、共有し、普及していくことが期待されています。</p>
]]></content:encoded>
										</item>
	<item>
		<title>いまさら聞けないナッジ理論</title>
		<link>https://uxmeetsdata.com/nudge-theory/</link>
				<pubDate>Wed, 13 Mar 2019 11:58:57 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Atsushi Sugawa]]></dc:creator>
		<category><![CDATA[UX]]></category>
		<category><![CDATA[Behavior Design]]></category>
		<category><![CDATA[Behavior Design]]></category>
		<category><![CDATA[Nudge Theory]]></category>
		<category><![CDATA[Shikakeology]]></category>

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				<description><![CDATA[ヒトは非合理的である。 2017年のノーベル経済学賞は、行動経済学の権威である、シカゴ大学のリチャード・セイラ...<p class="more-link"><a href="https://uxmeetsdata.com/nudge-theory/" class="themebutton3">Read More</a></p>]]></description>
								<content:encoded><![CDATA[<h2><strong>ヒトは非合理的である。</strong></h2>



<p>2017年のノーベル経済学賞は、行動経済学の権威である、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授が受賞しました。受賞理由は<strong>行動経済学の理論的発展への貢献</strong>です。そのセイラー教授の行動経済学理論の中核をなすのが<strong>ナッジ理論</strong>であり、著書である「<a rel="noreferrer noopener" aria-label="実践 行動経済学 (新しいタブで開く)" href="https://www.amazon.co.jp/dp/4822247473" target="_blank">実践 行動経済学</a>」（原題: Nudge）も大きな話題となりましたが、ここで改めて簡単におさらいしたいと思います。</p>



<p><strong>行動経済学（Behavioral Economics）</strong>は、その名のとおり経済学のひとつであり、2002年にプリンストン大学のダニエル・カーネマン教授がノーベル経済学賞を受賞して以来、注目されるようになりました。従来の経済学との違いは<strong>心理学的に観察された事実</strong>を取り入れている点であり、そのため<strong>心理経済学（Psychology Economics）</strong>とも言われます。</p>



<p>従来の経済学は、<strong>ヒトは合理的かつ功利的な判断をする</strong>、すなわち全ての選択肢の中で最も得するものを選択することが前提となっています。しかし、現実にはそんなことはあり得ません。そもそも人間は、全ての選択肢の情報を把握しているわけではなく、これを<strong>情報の非対称性</strong>といいます。さらに、判断するための時間は有限であり、そこには必ず<strong>主観的な選択</strong>が発生します。そして何よりも人間は<strong>感情に左右される</strong>生き物であり、必ずしも理性的な判断をするわけではありません。</p>



<p>そこで、従来の経済学では説明できない<strong>ヒトの非合理的な行動</strong>について、心理学的な視点を取り入れながら理論的に説明しようとする試みがなされるようになったわけです。</p>



<p>行動経済学の代表的な理論に<strong>プロスペクト理論（Prospect theory）</strong>があります。これは不確実性のもとに行われる意思決定のモデルのひとつで、人間は利益を得られる場面では「確実に獲得すること」を重視し、逆に損失を被る場面では「最大限に回避すること」を重視する、つまり「<strong>得をするよりも損をしたくない</strong>」という行動心理を理論化したものです。</p>



<p>プロスペクト理論がよくわかる実験があります。「100%の確率で90万円もらえる」「90%の確率で100万円もらえる」という二つのくじがある場合、多くの人が前者を選びます。どちらの期待値も90万円ですが、<strong>確実に90万円もらえるほうを選択</strong>するわけです。一方で、「100%の確率で90万円を失う」「90%の確率で100万円を失う」という二つのくじがある場合、多くの人が後者を選びます。どちらの期待値も-90万円ですが、確実に90万円を失うよりも、100万円を失うリスクを負ってでも<strong>損をしない10%の確率に望みをかける</strong>わけです。このような行動は<strong>損失回避バイアス</strong>と呼ばれています。カーネマン教授は、このプロスペクト理論でノーベル賞を受賞しました。</p>



<h2><strong>選択アーキテクチャ。</strong></h2>



<p>そして<strong>ナッジ理論（Nudge Theory）</strong>もまた、行動経済学を代表的する理論のひとつです。ナッジ（Nudge）は直訳すると「ヒジでちょんと突く」という意味で、ナッジ理論は、小さなきっかけを与えることで人々の行動を変える戦略理論です。</p>



<p>ナッジ理論の有名な事例として「トイレのハエ」があります。オランダのアムステルダムのスキポール空港にある男子トイレの小便器に描かれたハエの絵は、利用者の「標的に命中させたい」という心理を喚起することで尿の飛散を抑制し、清掃費を80%削減させたと報告されています。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter is-resized"><img src="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331.jpg" alt="" class="wp-image-3478" width="480" height="240" srcset="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331.jpg 560w, https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331-300x150.jpg 300w" sizes="(max-width: 480px) 100vw, 480px" /><figcaption>出典：Mini Post from England</figcaption></figure></div>



<p>ナッジ理論は、<strong>選択アーキテクチャ（Choice Architecture）</strong>という概念のもとに構築されています。これは「<strong>選択者の自由意思にほとんど影響を与えることなく、それでいて合理的な判断へと導くための制御あるいは提案の枠組み</strong>」であると定義されています。簡単にいえば「<strong>知らぬ間に最良の選択をさせる仕組み</strong>」です。</p>



<p>また、<strong>選択アーキテクチャはいつ必要されるのか</strong>に対しては、「<strong>判断が難しくてまれにしか起こらず、フィードバックが得られず、状況の文脈を簡単に理解できる言葉に置き換えるのが難しい意思決定をするとき</strong>」と説明されています。要するに「<strong>考えても最良の選択の意思決定ができないとき</strong>」であり、その際には「知らぬ間に最良の選択をさせる仕組み」が必要だということです。</p>



<p>「実践 行動経済学」では、「トイレのハエ」以外にも、以下のような事例が紹介されています。</p>



<blockquote class="wp-block-quote"><p>調査によると、人々がカフェテリアでデザートを取る量は、他の料理とデザートとの相対的な位置関係（場所）に影響されることが示された。「置かれた場所によって食べたくなるデザートの量が変わる」という点について合理的な理由は特にないものの（実際、私たちの多くは自分がこうしたトリックに影響されないと思いたいはずだ）、これはどうやら広くあてはまる作用のようだ。</p><cite>実践 行動経済学</cite></blockquote>



<blockquote class="wp-block-quote"><p>労働者は、たとえ年間ベースでは同じ額だとしても、月払いの場合よりも隔週払いの方が、給与のうち貯蓄に回す割合が増えるようだ。こうした現象に対する説明として、人は隔週払いであっても1か月単位でお金の使い道を考えるため、支払いの3回ある月が1年に2回あると、そのぶん貯蓄にまわす額が多くなるという仮説がある。興味深いことに、英国に比べ米国の方が、隔週払いの給与制度がはるかに一般的だと思う。僕の知る限り、英国では、ほぼ例外なく給与は月払いだ（また、税金システムもそれに合わせて設定されている）。</p><cite>実践 行動経済学</cite></blockquote>



<h2><strong>ナッジの拡がり。</strong></h2>



<p>行動経済学ならびにナッジ理論は、ヒトの非合理的な行動を理論的に説明する学問ですが、本来の目的は説明することではなく、それを通して<strong>問題解決をすること</strong>にあります。</p>



<p>「<a href="https://uxmeetsdata.com/behavior-design/">行動デザインって？</a>」でも触れたとおり、社会の多くの問題は、ヒトの行動によって引き起こされています。そのヒトの行動を意図的に変えることができれば、多くの問題が解決されるはずです。このように、なんらかの問題解決のためにヒトの行動や習慣を変えるよう意図的に仕向ける企てのことを<strong>行動デザイン（Behavior Design）</strong><sup id="footnote_plugin_tooltip_1" class="footnote_plugin_tooltip_text" onclick="footnote_moveToAnchor('footnote_plugin_reference_1');">1)</sup><span class="footnote_tooltip" id="footnote_plugin_tooltip_text_1"><a href="https://uxmeetsdata.com/behavior-design/">行動デザインって？</a></span><script type="text/javascript">	jQuery("#footnote_plugin_tooltip_1").tooltip({		tip: "#footnote_plugin_tooltip_text_1",		tipClass: "footnote_tooltip",		effect: "fade",		fadeOutSpeed: 100,		predelay: 400,		position: "top right",		relative: true,		offset: [10, 10]	});</script>といいます。つまり、ナッジ理論は行動デザインの手法のひとつと言えます。</p>



<p>その意味では、<strong>すでに存在するナッジや選択アーキテクチャの事例を分析し、知識として体系化すること</strong>も重要ですが、その体系化された知識をもとに、<strong>社会問題の原因となっているヒトの行動ひとつひとつをどうナッジしていくかというアイデアを、世界中のみんなで考え、実践し、共有すること</strong>がより重要です。当然ながら、そのための基盤や枠組みも必要となります。</p>



<p>著書「実践 行動経済学」では、ナッジリストを増やすべく、公式サイト「<a rel="noreferrer noopener" aria-label="Nudge (新しいタブで開く)" href="http://nudges.org" target="_blank">Nudge</a>」にアイデアを寄せてもらうよう呼びかけています。また、欧米諸国では政府や自治体がナッジ活用を主導し、成果をあげています。</p>



<p>たとえばアメリカでは、老後資金を蓄えるための確定拠出型年金プランへの加入率の低さが問題となっていましたが、初期設定を「加入しない」から「加入する」に変更することで、加入者を増加させることに成功しました。ヒトには無意識に現状維持しようとする性質があるため、<strong>選んでほしい選択肢をデフォルトにする選択アーキテクチャ</strong>が功を奏するというわけです。</p>



<p>またイギリスでは、<strong>ナッジ・ユニット</strong>と呼ばれる<strong>Behavioral Insights Team（BIT）</strong>を2010年に立ち上げ、<strong>公共サービスをコスト効率的かつ市民が利用しやすいものにする</strong>、<strong>人間の行動に関するより現実的なモデルを政策に導入して成果を改善する</strong>、<strong>人々が自分たちにとってより良い選択ができるようにする</strong>、ということを目的にナッジ活用を推進しています。なおナッジ・ユニットは、さまざまな実証実験で成果をあげ、現在は世界各国や国際機関を顧客とするコンサルティング会社としてグローバルに活動しています。</p>



<p>日本でも2017年4月に、日本版ナッジ・ユニットである<strong>BEST（Behavioral Sciences Team）</strong>が環境庁により設立されました。BESTは、関係府省や自治体などによる産学官連携の取り組みで、ナッジを含む行動科学の政策への活用と、行動変容の促進を通じたイノベーションの創出や実装に関する実証事業を推進しています。また、行動経済学会と共同で、ナッジに関するコンテストやアイデアソンなどの開催も行なっています。</p>



<p>このように、ナッジ理論は机上の学問の枠を超え、<strong>実際にヒトの行動を変容させ、社会問題を解決する</strong>実学としての拡がりを見せつつあります。</p>
]]></content:encoded>
										</item>
	<item>
		<title>行動デザインって？</title>
		<link>https://uxmeetsdata.com/behavior-design/</link>
				<pubDate>Wed, 20 Feb 2019 00:38:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[Atsushi Sugawa]]></dc:creator>
		<category><![CDATA[UX]]></category>
		<category><![CDATA[Behavior Design]]></category>
		<category><![CDATA[Behavior Design]]></category>
		<category><![CDATA[Nudge Theory]]></category>
		<category><![CDATA[Shikakeology]]></category>

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				<description><![CDATA[ヒトの行動を意図的に変える。 社会の多くの問題は、ヒトの行動によって引き起こされています。例えば、肥満率は経済...<p class="more-link"><a href="https://uxmeetsdata.com/behavior-design/" class="themebutton3">Read More</a></p>]]></description>
								<content:encoded><![CDATA[<h2><strong>ヒトの行動を意図的に変える。</strong></h2>



<p>社会の多くの問題は、ヒトの行動によって引き起こされています。例えば、肥満率は経済発展とともに上昇することが知られていますが、これはひとりひとりの「食べ過ぎ」や「運動不足」という行動や習慣が積み上げられた結果です。</p>



<p>肥満はいまや世界を脅かす社会問題です。2017年にスウェーデンのストックホルムで開催された学会「EAT ストックホルム フード フォーラム」での発表によると、世界人口の10%以上が肥満で、33%が過体重となっており、また肥満人口は調査が開始された1980年に比べて、73か国で2倍以上に急増、それ以外の国でも増加が目立っているとのことです。</p>



<p>肥満は、あらゆる成人病の主要因のひとつであり、医療費の増大にもつながっています。成人病患者を救う医療技術は日々進化していますが、コストがかかり過ぎます。それよりも、肥満になることを防ぐほうが経済合理性は高そうです。</p>



<p>肥満率の上昇がヒトの行動の積み重ねの結果だとするならば、逆に言えば、<strong>ヒトの行動を意図的に変えることができれば、肥満率の上昇を抑えられる</strong>ことになります。とはいえ簡単なことではありません。</p>



<h2><strong>ピアノの階段。</strong></h2>



<p>ヒトの行動を意図的に変えるとは、どういうことでしょうか。有名な事例として「ピアノの階段」があります。これは2009年にスウェーデンのストックホルムのとある地下鉄駅の構内で行われた実証実験で、<strong>駅の利用者にエスカレーターではなく階段を使ってもらうにはどのようにすればいいか</strong>、という問いに対する解決策として提案されたものです。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter is-resized"><img src="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_a-e1555118004509.jpg" alt="" class="wp-image-3476" width="480" height="240" srcset="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_a-e1555118004509.jpg 500w, https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_a-e1555118004509-300x150.jpg 300w" sizes="(max-width: 480px) 100vw, 480px" /><figcaption>出典：ナリナリ ドットコム</figcaption></figure></div>



<p>こちらの写真のように階段をピアノの鍵盤に見立てて、階段を上がると音が奏でられるようにしたところ、普段より66%も多くの人がエスカレーターではなく階段を利用したということです。</p>



<p>この実証実験を仕掛けたのは、自動車メーカーのフォルクスワーゲンで、同社が提唱する<strong>ファン・セオリー（Fun Theory）</strong>というプロジェクトの一環として行われました。ファン・セオリーは「楽しさ」こそが人々の行動を変える一番シンプルで簡単な方法だ、という考え方です。</p>



<p>この「ピアノの階段」は、ストックホルムの事例にとどまらず、アメリカのハリウッドやイタリアのミラノ、中国の杭州、韓国のソウルなど世界中に拡散しました。日本でもJR岐阜駅の駅ビル内に「ドレミ階段」として2012年に設置されています。また最近では、登った段数分の消費カロリーが表示された階段も増えてきています。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter is-resized"><img src="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_b-e1555131570903-1024x513.jpg" alt="" class="wp-image-3477" width="480" height="246"/><figcaption>出典：京都市交通局</figcaption></figure></div>



<p>このように、なんらかの問題解決のためにヒトの行動や習慣を変えるよう意図的に仕向ける企てのことを<strong>行動デザイン（Behavior Design）</strong>といいます。</p>



<h2><strong>目的の二重性。</strong></h2>



<p>行動デザインの基本思想は、さまざまな分野で研究あるいは応用されています。<strong>ゲーミフィケーション（Gamification）</strong>はその代表例でしょう。これは、ゲームの「ハマる」仕組みを非エンタテイメント領域に応用し、ユーザーの行動を変化させる考え方で、調査会社のガートナーによって提唱されました。すでに様々なビジネスや教育の現場で活用されています。</p>



<p>経済学の分野では、2017年のノーベル経済学賞の受賞者で、行動経済学の権威である、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授が提唱した<strong>ナッジ理論（Nudge Theory）</strong><sup id="footnote_plugin_tooltip_1" class="footnote_plugin_tooltip_text" onclick="footnote_moveToAnchor('footnote_plugin_reference_1');">1)</sup><span class="footnote_tooltip" id="footnote_plugin_tooltip_text_1"><a href="https://uxmeetsdata.com/nudge-theory/">いまさら聞けないナッジ理論</a></span><script type="text/javascript">	jQuery("#footnote_plugin_tooltip_1").tooltip({		tip: "#footnote_plugin_tooltip_text_1",		tipClass: "footnote_tooltip",		effect: "fade",		fadeOutSpeed: 100,		predelay: 400,		position: "top right",		relative: true,		offset: [10, 10]	});</script>があります。ナッジ（Nudge）は直訳すると「ヒジでちょんと突く」という意味で、ナッジ理論は、小さなきっかけを与えることで人々の行動を変える戦略理論です。</p>



<p>ナッジ理論の有名な事例として「トイレのハエ」があります。オランダのアムステルダムのスキポール空港にある男子トイレの小便器に描かれたハエの絵は、利用者の「標的に命中させたい」という心理を喚起することで尿の飛散を抑制し、清掃費を80%削減させたと報告されています。</p>



<div class="wp-block-image"><figure class="aligncenter is-resized"><img src="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331.jpg" alt="" class="wp-image-3478" width="480" height="241" srcset="https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331.jpg 560w, https://uxmeetsdata.com/wp-content/uploads/2019/03/xmd_bd_c-e1555118416331-300x150.jpg 300w" sizes="(max-width: 480px) 100vw, 480px" /><figcaption>出典：Mini Post from England</figcaption></figure></div>



<p>ナッジ理論と近い研究分野として、大阪大学の松村真宏教授が提唱する<strong>仕掛学（Shikakeology）</strong><sup id="footnote_plugin_tooltip_2" class="footnote_plugin_tooltip_text" onclick="footnote_moveToAnchor('footnote_plugin_reference_2');">2)</sup><span class="footnote_tooltip" id="footnote_plugin_tooltip_text_2"><a href="https://uxmeetsdata.com/shikakeology/">仕掛学って？</a></span><script type="text/javascript">	jQuery("#footnote_plugin_tooltip_2").tooltip({		tip: "#footnote_plugin_tooltip_text_2",		tipClass: "footnote_tooltip",		effect: "fade",		fadeOutSpeed: 100,		predelay: 400,		position: "top right",		relative: true,		offset: [10, 10]	});</script>があります。仕掛学では、<strong>公平性（Fairness）</strong>・<strong>誘引性（Attractiveness）</strong>・<strong>目的の二重性（Duality of purpose）</strong>の三つの要件をすべて満たすものを、問題解決につながる行動を誘う<strong>「仕掛け」</strong>と定義し、それら三つの要件を頭文字をとって<strong>FAD要件</strong>と呼んでいます。とりわけ目的の二重性は行動デザインの本質をうまく説明しており、<strong>行動の変化を仕向ける側の目的（問題を解決したい）</strong>と、<strong>仕向けられる側の目的（その行動をしたい）</strong>が並立していることを意味しています。</p>



<p>行動デザインは、問題解決のために利用者の体験をデザインするという意味においては<strong>UXデザイン（UX Design）</strong>のひとつですが、目的の二重性を持つ点がその特異性を示しているといえます。</p>
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